渋谷と言えば日本でも有数の繁華街として誰もが知っているエリアですが、それだけではなく今回の渋谷駅を基点とした周囲1kmの観測範囲内には、
松濤などの高級住宅地、南平台町にはアラブ首長国連邦やマレーシアの大使館などもあり、繁華街だけではない側面も持っています。
渋谷駅周辺はもちろん商業地域となりますが、それ以外は住居地域が広がっています。
マンション経営対象となるマンションなどもエリアのほぼ全ての場所にまんべんなく建設されていて、目的によって場所の選択肢も多くなっています。
変化の激しい東京において、その中でも特に急速に変貌する街である渋谷。
現在、渋谷駅街区土地区画整理事業の名の元に、2026年までかけて駅設備や駅周辺の再整備が行われています。
その中には新たな駅ビルの建設や駅前広場、歩行者導線の改良。駐車場、駐輪場の整備なども含まれており、今後もさらに新たな変化を続けていきそうです。
渋谷エリアの2015年の地価公示額は3,999千円/㎡となっています。4,000千円/㎡にはわずかに届きませんでしたが、2010年の水準に近づきつつあります。
ここ数年の流れで見ると、他の特区エリアとほぼ同様に2013年を底に2014年から上昇の傾向にあります。
また他の特区エリアと比較すると、丸の内、新宿、虎ノ門に続き4番目に高い額となっています。
エリア内の中で極端に高い地域、反対に極端に低い地域はありません。どの地域も押しなべてほぼ同じ額となっています。
しいて言えば青山、表参道方面が若干高く、鶯谷町、鉢山町周辺はエリアの中では安めです。
用途地域で見ると、おおまかではありますが渋谷駅周辺が商業地域。青山、表参道周辺は第一種中高層住宅専用地域と第二種中高層住宅専用地域。
鶯谷町、南平台町周辺は第二種中高層住宅専用地域と第二種低層住宅専用地域となっています。
渋谷エリアの周辺環境を見てみます。まずは銀行、警察、病院等です。
銀行は、渋谷駅周辺だけでも信用金庫なども含めれば30以上もあります。観測範囲内でみればさらにその数は多くなります。
警察、交番の数も多く、渋谷警察署の交番が駅周辺に7つあります。日本有数の繁華街であるだけに事件の数も多く、
このエリアに住む人にとって交番の数が多いことは安心感につながるでしょう。
銀行、警察と同様に病院の数も多く、駅周辺が中心となりますが、観測範囲内のどこへ行っても多くの病院があります。
銀行、警察、病院などの施設に関していえば、渋谷エリアのどこであっても、マンション経営をする上でマイナスになる場所はほぼないと言っても差し支えないでしょう。
渋谷駅は2014年の統計によりますと、1日平均の乗車人員では371,789人です。
これは全国のJRの駅の中で第6位。東京の特区エリアの中では新宿、池袋、東京に次いで第4位の数字です。
ただ2012年までは東京よりも順位が上になっています。ここ数年で若干、乗車人員の数は減少傾向にあります。
渋谷駅に乗り入れをしている路線はJRが山手線、埼京線、湘南新宿ライン、成田エクスプレスの4つ。
私鉄は東急東横線、京王井の頭線の2つ。そして地下鉄は半蔵門線、副都心線、銀座線の3つがあります。
山手線内であることから、交通の便が良いことはもちろんですが、2001年に湘南新宿ラインが運行を開始してからは
高崎線、宇都宮線への連絡が容易になり、さらに便利になっています。
バスは都営バスのほか、京王、京浜急行、小田急、東急のバスが走っています。
また、渋谷区のコミュニティバスもあり、エリア内ではバスでの移動にも支障もなく、どの地域であっても不便はありません。
道路で見ると、高速は首都高3号渋谷線が走っています。ただこれは他の特区エリアでも言えることですが、
都内は昼夜問わず渋滞も多いため、自動車での移動は電車に比べれば不便な面もあることは確かです。
もちろん、電車やバスなどが充実していますので、それによって不動産の価値が下がるといったことはありません。
続いてショッピング環境を見てみます。渋谷駅前にある東急東横店をはじめ、
西武百貨店、PARCO、マルイ、109などの他、マークシティ、ヒカリエなどの複合施設も揃っています。また美術館や映画館などもあり、常に多くの人で賑わっています。
渋谷エリアの周辺環境、最後は大学、専門学校などの教育機関です。
観測範囲内には國學院大學、青山大学、実践女子大学、青山学院女子短期大学、日本経済大学などがあります。
また観測範囲を少し越えたところには、東京大学駒場キャンパスや東海大学代々木キャンパスもあります。
専門学校も理容美容、デザイン、芸術、音楽、医療、看護などさまざまな分野の専門学校があります。
後述しますが、この渋谷エリアは年齢別人口分布で見ると、15歳から24歳の女性の割合が比較的多く、
実践女子大学や青山学院女子短期大学など女子大もあることから、女子学生向けマンションの需要が高いと予測できます。
年齢別では突出した年代はなし。男女比では女性が若干多め
年齢別人口統計で、渋谷エリアに多く住む人物像を見ていきます。サンプルは、渋谷区渋谷二丁目に住む524人です。
一番多く住んでいる年齢層、性別は75歳以上の女性です。それ以外では35歳~39歳の男女が多くなっています。続いて30歳~34歳、40歳~44歳の男性、45歳から49歳の女性となっています。
男女ともに15歳以下と50代が少ないようですが、サンプル数が少ないこともあってかそれ以外に大きく突出した年代はありません。
また男女比で見ると、若干ではありますが女性の方が多いようです。
渋谷エリアでマンション経営をする際に狙うべき物件は女学生向けか男性単身者のセカンドハウス
前項でも少し触れましたが、15歳から24歳の女性が男性に比べ多いため、
このエリアで学生向けマンションに投資を考えている場合は、男性よりも女性を強く意識した方が成功の確率は上がるでしょう。
比較的女性が多いとしましたが、決して男性向けマンションの需要がない訳ではありません。
男性の年齢別人口統計を見ると、30歳~50歳がボリュームゾーンとなっています。この年代の単身者向け、
もしくは企業向けに社員の寮やセカンドハウスとしてのワンルームマンションなどの需要は高いと予測できます。
また地域的に、ベンチャー企業や少人数のIT系企業向けの事務所物件需要も少なくありません。
学生向けや大きな企業のセカンドハウスなどに比べると空き室リスクは高くなりますが、
このエリアでマンション経営を考えるのであれば、住居用だけでなく事務所物件への投資も視野に入れるべきでしょう。
今後、渋谷駅周辺も再整備が行われ、新たな駅ビルなどができれば今以上に価値が高まる可能性があるため、
今が不動産投資のチャンスだと言えます。予算や物件の都合があえば、この機会に検討されてみてはいかがでしょう。
六本木と虎ノ門。どちらも港区に位置するエリアですが、その数字や特徴には大きな差があります。
例えば用途地域で見ますと、六本木エリアの多くは住居地域となっていますが、虎ノ門エリアの多くは商業地域です。
六本木は日本でも有数の繁華街といったイメージがみなさんの中にあるかもしれません。
もちろん、それは間違いではありませんが、実際にはこのエリアは住宅の専用地域も多く、全体的に偏りはなく、ほぼまんべんなく住居用マンションが建設されています。
これに対して虎ノ門エリアは、その中に山手線新橋駅や有楽町駅も含まれることから、オフィス街やショッピング街が中心となっています。
虎ノ門駅周辺もほぼ商業地域となっています。またこのエリアの上半分は皇居や外務省、厚生労働省などの省庁で占められていて、住居用マンションのほとんどは下半分に集中しています。
まずは地価公示額の過去10年の推移を見てみます。他の特区エリア同様に六本木、虎ノ門どちらも上昇傾向にあります。
特に虎ノ門の伸び率が高く、2013年から2014年が4.8%。2014年から2015年が8%となっています。
どちらも2013年から2015年にかけ2年連続で上昇を続けています。価格は六本木が2,208千円/㎡。虎ノ門が6,018千円/㎡です。
他の特区エリアとの比較ですが、六本木は池袋に次いで低い数字で全体では7番目。虎ノ門は丸の内、新宿に次いで3番目となっています。
冒頭でも触れましたが、六本木は住居専用地域も多い上、
地価公示額も特区エリアの中では低い額となっているため、マンション経営初心者の方であっても比較的、挑戦しやすいエリアだといえます。
逆に虎ノ門の地価公示額は特区エリアの中でもかなり高い額ですので、よほど資金に余裕のある方でなければ、あまりおすすめはできないエリアです。
警察署は赤坂警察署と麻布警察署があり、それぞれの交番もエリア内に多く設置されています。
麻布周辺は古くからの住宅も多いですが、六本木駅周辺は繁華街のため、週末の夜など一部治安が悪い場所もあるため、特に住居用マンションに投資する場合は注意が必要です。
病院ですが、大江戸線と首都高3号渋谷線に沿って多く点在しています。総合病院もエリア内にバランスよく設置されていて、これに関してはどこの物件であっても大きな差は生まれません。
警察署は愛宕警察署があり、他交番も複数あります。六本木に比べると交番の数は少ないですが、エリア内には警視庁もあり、皇居も近いこともあって周辺の警備はかなりしっかりしています。
病院は虎ノ門駅周辺に複数ある他、二丁目には大型の総合病院もあります。二丁目周辺は住居用マンションが多く立ち並ぶ地域ですので、こういった総合病院があると価値も高まります。
六本木駅は地下鉄日比谷線と大江戸線が乗り入れた駅です。他、南北線、千代田線などの駅もあります。
六本木エリア内にJRの駅はありませんので、都区外へ出ていくには、地下鉄かバスを乗り継いでいく必要があります。
それほどいないとは思いますが、このエリア内に住んで千葉、埼玉などの他県で働くという方にとっては多少、交通は不便になります。
バスは都営バスが渋谷、新宿、品川の3路線走っています。また港区のコミュニティバスもあり近隣の移動に不便はありません。高速道路は首都高速の都心環状線と3号渋谷線があります。
このエリアには、東京ミッドタウンと六本木ヒルズという2つの大きな商業施設があります。
どちらもショッピング、グルメなどの店舗を有していて、平日でも多くの人で賑わっています。
また麻布周辺には、麻布十番など古くからの商店街も残っていて、同じエリア内ながらも全く違ったショッピング環境が整っています。
虎ノ門駅は銀座線です。他このエリア内には日比谷線、三田線、千代田線、丸の内線、南北線と6つの地下鉄路線が走っています。
JRは山手線の新橋、有楽町駅があり、電車でのアクセスは非常に便利です。
バスは都営バスと東急バスがあります。また六本木エリアと同様に港区のコミュニティバスもあります。高速道路は東京高速道路と3号渋谷線の2本が走っています。
銀座阪急、日比谷シャンテ、数寄屋橋ショッピングセンターなどのほか、
帝国ホテルプラザなどのショッピングセンターがあります。また、虎ノ門ヒルズなどもありショッピング環境は充実しています。
六本木エリアの観測範囲内に大学はありません。観測範囲を少し広げると慶應義塾大学、
日本赤十字看護大学、青山学院大学、國學院大學などがあります。専門学校は六本木ヒルズの中に一つだけあります。
神谷町駅付近に桐蔭横浜大学法科大学院東京キャンパスがあります。また愛宕一丁目にK.I.T虎ノ門大学院という一年制社会人大学院があります。主だった専門学校はありません。
虎ノ門エリアも六本木エリア同様、10代後半から20代前半の世代の割合はかなり低いため、やはり学生向けマンションなどの需要はかなり低いでしょう。
最後に年齢別人口分布を見てみます。どちらも最大のボリュームゾーンは75歳以上の女性ですが、それ以外ではそれぞれのエリアによって違いが出ています。
六本木エリアの年齢別人口分布では、75歳以上の女性の次に多いゾーンは30代の男女です。
続いて40代、60代、50代の男女となっています。若い世代では20代後半の男性が比較的多いようです。全体的には30代以上の大人が多く住んでいるといった印象です。
虎ノ門エリアの年齢別人口分布では、75歳以上の女性の次に多いゾーンは20代後半の女性、30代前半の男性となっています。
ただサンプル数が268人とかなり少ないため、参考程度に考えておいた方が良いでしょう。
全体的に見て六本木、虎ノ門、どちらのエリアも学生向けのマンションの需要はほとんどないようです。
それよりも、30代以上のビジネスマン向けマンションの方が需要は高いと予測できます。
東京特区エリア別参考にすべき情報、第3回は品川エリアです。品川駅を基点として周囲1km内でマンション経営をする際に参考になる数字、情報をご紹介します。
品川駅の2014年度の1日平均乗車人員は342,475人です。これは全国で6番目の多さになります。駅周辺は西側に高輪口、東側に港南口があり、出口によって全く違った顔を持っています。
高輪口は目の前の品川プリンスホテルを筆頭にいくつかの大きなシティホテルがあり、その先には住居専用地域が広がっています。
品川駅周辺というと、ホテルやオフィスビルが立ち並んでいるといったイメージもありますが、
今回の観測範囲である品川駅周囲1kmで見ると、実はその3分の1強が住居地域となっていて、そのほとんどがこの高輪口に集中しています。
反対口である港南口は、商業地域と準工業地域がほとんどを占め、旧海岸通りを挟んで準住居地域となっています。
港南口は昭和の頃は工場や倉庫が軒を連ね、それ以外は空き地が大部分を占めるという状態でした。
平成に入り再開発が行われるようになり、現在では、準住居地域には多くの高層マンションが立ち並ぶ地域へと変貌を遂げています。
2008年には2,435千円/㎡でしたが、その後下降を続け、2012年には1,835千円/㎡まで下落しました。
しかし2013年からは一転して上昇を始め、3年連続で右肩上がりにアップを続け、2008年の地価公示額に近づいています。
観測範囲内で、地価公示額が極端に高い場所や低い場所はありません。駅周辺から離れていくに従って、
地価公示額が下がっていくということもなく、おしなべて近い金額となっているようです。
銀行や郵便局などの金融機関、警察、病院等の数は他の特区地域に比べて若干少なめです。
特に警察、交番、大きな病院等は品川駅から徒歩で約10分以上かかる場所にしかありません。
銀行に関しては、基本的にはコンビニでも間に会いますが、
個人向けのマンションであれば銀行の数が少ないことがそのままマンションの価値を下げるということはありません。
ただ事務所などビジネス向けのマンションとなると、やはり銀行が近くにある方が価値は高まりますし、できるだけ駅の近くの物件の方が良いということになります。
また病院に関しては、観測範囲の1kmを越えた付近には複数存在します。場所的には住居専用地域にも重なりますので、これも大きな問題はないと考えます。
続いて品川エリアの交通環境、ショッピング環境を見ていきます。品川駅自体は山手線内の駅ですから、
基本的に交通の便は良く、関東近県の主要な場所への移動にそれほど多くの乗り換えを必要としません。
特に横須賀線、京急などがあることで、神奈川方面へのアクセスは非常に便利です。
品川駅に停車する電車は山手線、京浜東北線、東海道線、上野東京ライン、常磐線、横須賀線、総武線。そして新幹線があります。
また私鉄は京急が走っていて、地下鉄は浅草線と南北線、三田線があります。
バスは品川駅発着として横浜京急バス、東京空港交通、JR東海バス、JRバス関東、JRバス東北など近距離から長距離まで対応しています。
また観測範囲を若干超えた付近には、首都高1号羽田線があります。飛行機や新幹線も含め、遠距離への移動という点でも、品川エリアの交通環境は充実していると言えます。
ショッピング環境は品川駅に併設されているアトレ品川の他、駅周辺ではウィング高輪ウエスト、京急ストアなどがあります。
他にもホテル内のショッピングエリアや住居地域周辺には、大小いくつかのスーパーがあります。また観測範囲を少し離れてしまいますが、
港南口方面には天王洲アイルもあり、週末は家族連れなどで賑わっています。
品川エリアの周辺環境、最後は大学、専門学校などの教育機関です。品川エリア観測範囲内にある大学は、清泉女子大学の他、
東京海洋大学品川キャンパス、東海大学高輪キャンパス、明治学院大学白金キャンパスがあります。
専門学校は観測範囲内にはありませんが、その範囲を少し越えた付近には、美容、保育、医療、自動車整備など各種専門学校があり、多くの生徒が通っています。
品川エリアは高輪口と港南口でそれぞれ特徴的な顔を持っています。住居地域を多く持つ高輪口ですが、
こちらには古くからの寺院やミャンマー、セルビア、モーリタニア・イスラムなど大使館も多く、大型シティホテルや高層マンション群が立ち並ぶ中、閑静な雰囲気も色濃く残っています。
最後に品川エリアの人口統計から、どの世代が一番多く住んでいるのかを見ていきます。まず人口分布ですが、
港南口では芝浦中央公園。高輪口では大使館が密集している北品川5丁目付近は300人~500人。
そして同じ高輪口の清泉女子大学周辺、東京マリオットホテル周辺が1,000人~2,000人となっています。
この地域を除けばそれ以外は、2,000人以上の住民が住んでいます。
次に年齢別の人口統計ですが、男女どちらも40歳~44歳が一番のボリュームゾーンとなっています。次いで35歳~39歳、45歳~49歳の男女が続いています。
女性は20代と50代にそれほど大きな差はありませんが、男性は50代に比べ20代がかなり少ないという結果が出ています。
これは2000年代以降の品川駅周辺の再開発により、大きな企業の本社が移転してくるなどした影響も大きいようです。
トータルでは、女性が若干多いようですが、ほぼ同じと見ても問題はありません。
品川エリアは、再開発により、高層マンションやオフィスビルが乱立したことで、それ以前とは大きく変貌を遂げています。
今回の数字から見た品川エリアの傾向は、学生向けであれば女性をターゲットにした物件がおすすめです。
男性が通う大学がないわけではありませんが、年齢別人口統計を見る限り、20代の男性は20代の女性に比べ極端に少ないため、
この周辺の大学に通う男性は別の地域に住んでいることが予測できます。
男性であれば、学生向けではなく、40代~50代の単身者向けマンションが狙い目となります。
この地域に本社移転をする企業はまだ増えていく傾向があるため、今のうちに投資しておけば安定した家賃収入が見込めます。
池袋駅を基点とした周囲1kmの用途地域を見てみますと、確かに駅周辺は商業地域となっていますが、全体的には半分近くが住居地域となっています。
実際、駅から少し離れただけでも古くからの商店街や住宅街といった景観がそこかしこに見受けられます。
山手線内ということで、交通の便が良いことは間違いありませんが、百貨店、商店街、大学、病院などもバランス良く揃っており、
商業用、住居用のどちらの不動産投資にも適した地域といえます。もちろん東京の中でも有数の繁華街でもあるため、地価も決して安くはありませんが、
それでも他の特区エリアに比べれば、比較的手が出しやすいのではないでしょうか。
国土交通省が毎年発表している地価公示の池袋エリアの平均価格を見ていきます。2008年に2,182千円/㎡と200万円越えをしましたが、
その後は180万円から190万円台の間を推移しています。若干、上昇気味ではありますが、2009年からはほぼ横ばい状態といっても良いでしょう。
調査対象範囲である、池袋駅を基点とした周囲1kmでの価格分布を見ると、南池袋、雑司ヶ谷付近と西池袋、立教大学、
メトロポリタンホテルの近辺が池袋駅周辺と比べ若干、安くなっていますが、極端に高いところ、安いところはありません。
池袋駅周辺は商業地域、そしてそれを取り囲むように住居地域が広がっています。また住居地域も1種類ではありません。
駅周辺の商業地域の周りが第一種住居地域。そして、さらにそれを囲むように第一種中高層住宅専用地域となっています。
これらの地域によって、建物を建てる際の建ぺい率や容積率が変わってきます。またそれぞれの住環境を守るために、店舗や事務所などの建設条件が設定されています。
例えば第一種住居地域には、ラブホテルを除くホテルや旅館の建設が認められていますが、
第一種中高層住宅専用地域にはホテル、旅館の建設は認められていません。また第一種中高層住宅専用地域には事務所の建設も認められていませんので、
マンション経営を行う場合は、こういった規制、制限も十分に考慮に入れる必要があります。
池袋エリアの周辺環境を見ていきます。まずは官公庁、銀行、警察、病院などの分布です。
駅から歩いて6分ほどの場所に豊島区役所があります。また1km圏内には法務局の出張所もあります。
例えば、同じ豊島区内で転居先を探している企業や個人にとっては、書類の入手、提出が歩いていける距離で行えるというメリットがあります。
警察は、西池袋に池袋警察署があります。また駅の東口、西口どちらにも交番があります。また病院も駅を中心に多く分布しています。
サンシャイン60の中にも複数の病院があり、万が一の際にも安心して生活ができます。
池袋エリアは交通の便は大変によく、JR、私鉄、地下鉄、バスなど多くの交通手段が揃っています。
電車は山手線、京浜東北線、埼京線、湘南新宿ライン、東北本線、宇都宮線、高崎線などのJRの他、西武線、東武線などの私鉄も乗り入れています。
地下鉄は丸の内線、有楽町線、副都心線があります。
もともと池袋は埼京線、京浜東北線や西武、東武鉄道など埼玉方面への便が便利でした。
しかし近年、地下鉄と私鉄の相互乗り入れにより、埼玉から横浜方面へも直通で行けるようになり、より機動性がよくなっています。
ショッピング環境は池袋駅に隣接して西武、東武、パルコなどが揃っています。他にもサンシャインなどの商業施設も充実しています。
それに合わせ多くの飲食店も軒を連ねていますが、渋谷、新宿に比べ人が引くのが早く、真夜中になっても多くの人で賑わうといった感じではありません。
また一歩、商業地域を出ると昔ながらの商店街も多く見受けられます。それだけで見ると、ファミリー向けのマンションの需要もありそうだと思われるかもしれません。
しかしこの地域には古くからの戸建が中心な上、後述しますが、年齢別人口分布において40代から50代の男女。
そして20代以下の男女の割合がとても少ないということもあり、新たにファミリー向けのマンションに投資することはあまり得策ではありません。
池袋エリアの周辺環境、最後は教育関連施設、大学や専門学校の分布です。このエリアは大学も多く、
立教大学、帝京平成大学、東京福祉大学、淑徳大学などがあります。また専門学校もビジネス、IT、美術、調理、栄養、外国語、医学技術など、さまざまな技術を学べる学校が揃っています。
少子化の影響で、特に地方では大学、専門学校の移転、閉校が多くなっています。しかし都心には地方から人が集まってくることもあり、
池袋でも2008年に帝京平成大学がキャンパスを新設するなど、逆に学校が増えているという現象が起こっています。そしてそれに合わせ、学生向けのワンルームマンションも人気を集めています。
丸の内というと、東京の玄関口であると同時に、オフィスビルが立ち並ぶ日本でも有数のオフィス街というイメージがあると思います。
実際、周辺2kmの用途地域は、皇居周辺を除けばほぼ商業地域となっています。
そのため、もしこの地域で物件を購入するのであれば、商業用の物件。つまり店舗や事務所として貸し出しできる物件が主となります。
もちろん、住居用の物件もまったく無いわけではありませんが、
一般的にオフィス街周辺は住居として利用するには不便な面も多く、商業用に比べると若干、需要は低くなります。
ただし、上手く場所を選べば、オフィス街で働くビジネスマンのセカンドハウスとして
必要最低限の家具や調度品を揃えたワンルームマンションの需要は少なくありません。
地価公示とは、地価公示法に基づき、国土交通省土地鑑定委員会が適正な地価の形成に寄与するために、
毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公示するもので、現時点で最新のものは2015年のものになります。
調査対象範囲は、東京駅丸の内口を基点とした周囲2km。標準サンプル数、70ポイントでの計測になります。
これによると2015年、丸の内の地価公示は7,503千円/㎡。2014年からの変動率は8.6%となっています。
つまり現在、丸の内の地価は、1平方メートル辺り750万3000円ということになります。
東京、大阪、名古屋の日本三大都市圏の平均では、商業地域は2014年からも上昇を継続しています。
丸の内もその例に漏れず、2006年以降の平均価格の推移を見ても、2008年に一度ピークを迎え一旦は減少しますが、
2009年からまた上昇傾向になり、その後は右肩上がりに上昇を続けています。
マンション経営をする上で、投資する物件の周辺に何があるかも重要な情報の一つです。それは住居用の物件であっても、商業用の物件であっても同様です。
銀行や郵便局、学校、病院、商店街、百貨店など生活する上で、必要なものがどの程度の近さにどのぐらいあるのかによって、物件の価値も大きく変わってきます。
では、丸の内の周辺施設を見て行きます。範囲は、地価公示と同様に東京駅丸の内口を基点とした周囲2kmです。
東京の中心にあるだけあって、銀行、郵便局の数は他の地域に比べても圧倒的に多くなっています。
店舗や事務所で働くにあたって周辺に銀行、郵便局が多いということは当然、プラス材料となります。
官公庁、警察はそれほど多くはありません。官公庁が少ないというのは、住居用であっても商業用であっても、
決してプラス材料にはなりませんが、基本的にはそれほど頻繁に利用する場所ではないため、物件価値にそれほど大きな影響はありません。
警察、交番の数が少ないということも、やはりプラス材料ではありませんが、この範囲の中には皇居があることもあり、
治安が悪いということはありませんので、これもそれほど心配することはないでしょう。
病院は丸の内周辺にはほとんどありませんが、周囲2kmの円の線上付近には複数点在しています。商業用の物件であれば、それほど大きな影響はないでしょう。
しかし住宅用の物件に投資する場合には、病院の近さも家賃に影響する場合もありますので、場所の選択には注意が必要です。
次に丸の内周辺の交通環境と、ショッピング環境を見ていきます。まず交通環境ですが、日本一プラットホームの多い東京駅を中心に交通網は大変、充実しています。
東北、上越、北陸、山形、秋田、東海道新幹線。山手線、上野東京ライン、京浜東北線、東海道線、
横須賀線、総武快速線、京葉線、武蔵野線、宇都宮線、高崎線、常磐線など路線は関東一円に伸びており、どこからでも通勤・通学が可能です。
また地下鉄も丸の内線、三田線、東西線、半蔵門線、銀座線、千代田線、浅草線、日比谷線と揃っており、どこに行くにも困ることはありません。
さらに電車だけではなく、バスも多くの会社が運行しており、移動に関しては最高の環境であるといえるでしょう。
続いて丸の内周辺のショッピング環境を見てみます。一番近いショッピング施設は東京駅八重洲中央口にある大丸です。
また百貨店は、同じ八重洲中央口から歩いて8分程の場所に高島屋もあります。
商業施設としてはコレド日本橋、丸ビル、新丸ビルなどが揃っています。他にも無印良品や大型書店もあり、ショッピング環境も充実しています。
さらに飲食関連も、上述した百貨店や商業施設内にあるレストランはもちろん、周辺には和洋中さまざまな飲食店が軒を連ねており、ビジネスマンの昼食や単身者の食事にも十分に対応できます。
しかし、いわゆる商店街といった場所は多くありません。住居用の物件に投資するには、病院の際にも言及したように場所の選択を上手く行わないと、家賃マイナスの原因となる可能性もあります。
ただしビジネスマンのセカンドハウスとしての利用であれば、日中よりも夜だけの利用が多いため、
商店街よりもコンビニが近くにあるかどうかの方が重視される傾向があります。そのため、あまり商店街にこだわる必要はありません。
周辺情報の最後は大学、専門学校などの教育機関です。結論からいえば、丸の内周辺に大学、専門学校はほとんどありません。
ただビジネスマンのセカンドハウスと違い、学生の一人暮らしの場合は、必ずしも徒歩圏内でなくとも交通網さえ発達していれば通学が可能であるため、
丸の内ほどの都心であれば、周辺に学校がないことはそれほどマイナス材料にはなりません。
むしろ問題となるのは家賃です。丸の内は、地方から出てきた学生が単身で住むのに適した家賃相場であるとはいえません。
一般的には、家賃の安い場所に住むことが多いため、丸の内周辺で学生向けの物件に投資することは難しいでしょう。
最後に年齢別の人口統計を見てみます。2010年の国勢調査の結果によると、丸の内一丁目の年齢別人口統計は不明となっています。
この地域は商業地域のため、昼人口と夜人口に大きな差がある点。そして現時点で、この地域に住民として住んでいる人口が27人しかいないこともあり、統計としての結果が出ていないようです。
以上が丸の内周辺でマンション経営をする上で、参考にできる情報となります。基本的には、冒頭で言及したように商業用の物件に投資することに適した地域といえます。
またビジネスマンのセカンドハウスとして、企業に対してマンション1室ではなく1棟丸ごと購入し賃貸として運営するのも需要はありそうです。
東京駅周辺に勤めるサラリーマンは、東京駅周辺より日本橋エリアを選ぶ傾向があります。
丸の内のサラリーマンターゲットのマンション経営を選択する場合、日本橋エリアにワンルームマンションを購入する方がベターといえます。
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